チェリーの大テーブルと
キッチンを家の中心に
vol.07 埼玉県 金澤邸
家具蔵が提唱する「家具から考える住まいづくり」を実践したのは、埼玉県の工務店「株式会社カネザワ」の金澤会長ご夫妻。
クオリティの高い無垢材家具のプロダクトに惚れ込み、無垢材のダイニングテーブルとキッチンを家の中心に据える家の設計を依頼されました。
8人のお孫さんを含め計17人の家族と社員の集まり以外にも来客の多い金澤邸では大きなダイニングテーブルは必需品でした。
奥さまの要望はリビング・ダイニングと一体になった木のオープンキッチン。
木目の美しさもさることながら、見せる、 隠すのバランスが良くみんなで料理を楽しめるレイアウトに、
「長年の夢が叶った」
と大満足です。
そのほか、幅24センチ厚さ3センチという杉の床材、 貴重な杉の芯材をふんだんに使ったデッキテラス、檜の大黒柱、さらには珪藻土の壁と、自然素材へのこだわりもたいへん気持ちがいいものに。
仕事柄、お客さんの家はたくさん見てきたはずなのに、
「自分の家はイメージが沸かなかった」
とおっしゃる金澤さん。
それが結果的に満足のいくものになったのは家具から具体的に自分たちの暮らしをイメージできたからだといいます。
家族や友人たちが集り、それぞれの居場所を見つけてゆったり過ごせる平屋の住まいが完成しました。
閉塞感がでがちなキッチンはペニンシュラ型のキッチンを採用し、明るく開放感のある空間に。
無垢材ダイニングテーブルと同様のチェリー材を使用することで、一体感ができ、食事をつくりながらでも、家族との時間が増えます。
3.5mあるキッチンも正面からは意外なほどコンパクトに見えます。
左奥の障子を開けると西の庭。
ダイニングとキッチンからは北の庭が見えます。
奥の半分が壁に隠れたキッチンが家具のように空間に調和。
たくさんの来客にも対応する収納力を誇るキッチン。
取手はウォールナットの無垢材でアクセントに。
シンプルながら無垢材の質感が際立ちます。
キッチン・ダイニング・リビングをチェリーの無垢材に統一することで、ルームごとに区切りが無く、開放的な空間に仕上がっています。
ソファの張地を黒にすることで、引き締まった空間に。
木(無垢材)のぬくもりが感じられる中にもモダンな風合いが醸し出されます。
薪ストーブで暖をとる空間。
大きいソファと違い、無垢材のリビングチェアは持ち運びができ、好みの場所でくつろぐことができます。
【暮らしを彩る家具選びの大切さを伝えたい】
家具蔵 奥貫 健治さん
早稲田大学法学部卒業、ハウスメーカー、桑沢デザイン研究所スペースデザイン科、設計事務所を経て家具蔵企画設計部に勤務。
埼玉県環境建築住宅賞、県産木材住宅コンクール優秀賞、永田・伊礼設計講座コンペティション最優秀賞。
寝室と和室によってコの字に囲われたリビング外のデッキテラスは波の穏やかな入江のイメージ。
室内に落ち着きを与え、山方向への風景を切り取る効果もあります。
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